なぜ「朝色夕拾」なのか:ColorWanderのデザインノート
ColorWanderは、ひとりで作っている小さなアプリです。小さなアプリには自己紹介に使える言葉があまりありません。だから名前や色、句読点に至るまで、目に見えるすべての選択が物語の一部を担う必要があります。ここに書くのは、その選択の裏にあるノートです。
名前:朝色夕拾
中国語の名前は、魯迅の回想録『朝花夕拾』(朝の花を夕べに拾う)を下敷きにして、一字だけを変えています。花を色に。借りた言葉が見覚えのある響きを生み、変えた一字がこのアプリが何を集めるのかを伝えます。
拾という字にも意味があります。何かを拾い上げること、ゆっくりと、小さなものをひとつずつ。取る、集めるといった言葉よりも合っています。中国以外では、アプリはシンプルにColorWander。歩きながら見つけた色、という意味です。
タグライン:一枚の写真、ひとつの色、一日
多くの写真アプリは、あなたの「思い出」を残すと約束します。私たちはこの言葉をあえて避けました。アプリを日記やノスタルジーのほうへ引っぱってしまうからです。「カード」は正確ですが、道具のように聞こえます。「一日」は時間の単位でこの一文を閉じ、中国語の名前にある朝と夕に呼応し、「毎日」と言わずに日々の習慣をそっとほのめかします。
ふたつの光:ロゴ
ロゴは、ふたつの帯に分かれた小さなカードです。上は朝のコーラル(#F4B89D)、下は夕暮れのスレート(#5C6E8A)。そのあいだを、黒に近い細い地平線が分けています。下のかすかな線はキャプションの代わりです。アプリ自身のカードを最もシンプルな形にしたもので、同じ「ふたつの光」の線はこのWebサイトにも使われています。
白ではなく、クリーム色
アプリの背景は温かみのあるクリーム色(#F0EEE9)、文字は真っ黒ではなく黒に近い色(#1A1A1A)です。画面でいちばん色があるべきなのはあなたの写真です。インターフェースはライトボックスではなく、写真を包む紙のように感じられるべきだと考えています。
文字
英語のロゴタイプはイタリックのセリフ体で、マーケティングでは小文字のcolorwander。朝色夕拾は細い明朝体で、字間をゆったりと取っています。カードの中では、霞鶩文楷(LXGW WenKai)、源ノ明朝、得意黒(Smiley Sans)を含む30以上の書体から選べるので、中国語のキャプションも欧文と同じくらい丁寧に見えます。
静かな語り口
ColorWanderについて書くときのルールは短いものです。大きな主張より具体的な名詞を。場所、時間、色。感嘆符は使わない。「魔法」も「エモい」も使わない。プロダクトは遊び心があってもいい。でも、語り口は落ち着いたままで。
ひとりで作っています
ColorWanderには投資家も広告もありません。Proの購入が開発を支えていて、アップデートはすべて更新履歴に載せています。作りはじめた最初の数か月は、小さなスクリーンショットのZINE『ひとりで、ひとつのアプリ』にまとめました。